トルコ・シリア大地震
緊急支援
PCPはイラクのドホークオフィスからアクセスできる、
トルコのディヤルバクルを拠点に支援しています
緊急支援開始の経緯とご協力のお願い
一般社団法人ピースセルプロジェクト
代表 髙遠菜穂子
2月6日の現地時間の朝4時頃、トルコ南部とシリア国境にかけてマグニチュード7.8という大きな地震が発生し、死者2万人(2月13日現在は3万人と報道)を超える甚大な被害が出ています。
私たちのオフィスがあるイラク北部のドホークは、トルコ国境まで約1時間の場所にあります。
実は、ドホークでも寝ていて目が覚めるぐらいの揺れを感じました。
体に感じる揺れが少し長かったので、日本での地震体験を思い出し、不安を感じました。
夜が明けて、午後1時半頃にもう一度マグニチュード7以上の地震が発生し、その時も揺れを感じました。その日から、ドホークでは余震に備えて学校や銀行等が休みになりました。
私たちがいる場所では大きな被害や建物倒壊は起こっていませんが、同じ地震を感じていたという状況です。
イラクでの支援活動は20年になりますが、これまで主に戦闘地域における緊急支援をやってきました。イラク以外では、地震の被災地支援に入ったことがあり(インドグジャラート地震、東日本大震災)、今回のトルコで3回目になります。
地震発生時から情報を集めながら地図を広げて、緊急支援に入るならどのルートを取るべきかを考えていました。調べていくと、震源地から少し離れてはいるのですが、ドホークから西側に300kmぐらい離れたトルコのディヤルバクルというところでも、ビルが倒壊している映像をいくつも見ました。
ディヤルバクルはドホークから直線距離で270kmほど。長距離バスがたくさん出ているので、よく聞く街の名前です。身近な町でこんなに被害が出ていたのです。その先のさらに震源地に近いところはどんな状況なのだろうか?報道ではなかなか様子がわかりません。このディヤルバクルを拠点にして、そこからさらに震源に近い村などにリーチできるんじゃないかということも考え、この街を目指すことに決めました。
地震発生から4日目の2月10日の朝6時、イラクのドホークを出発し、昼12時ディヤルバクルに到着。すぐに現地パートナーの事務所で打ち合わせを始めました。通訳の方は、地震発生から避難所として開放されたカフェで寝泊まりしていたとのことで、「今朝、やっと自宅に戻って着替えができた」とおっしゃっていました。
今回一緒に動いたのは、ディヤルバクルのNGO、市民団体、女性団体、弁護士協会など81の団体で構成されたプラットフォームで(Province Protection Platform)、地震発生から4日間で約3000人のボランティアを各地に派遣しており、より震源地に近い町からの応援要請にも応えています。
彼らの案内で倒壊現場や避難所をまわり、状況調査をしました。倒壊したビルの現場付近では、大勢の人たちが親族の無事を祈り、救出作業を見守っていました。涙する人、肩を抱き合い慰めあう人、みな疲労困憊していました。
震源地に近い被災地に比べると相対的に倒壊した建物は少ないのですが、”倒壊の危険性あり”と診断された建物がすでに調査した2月10日の時点で1000棟を超えており、市内には学校やコミュニティセンターなど130箇所が避難所になっていました。1つの学校でおよそ400人が寝泊まりをしています。政府が設置したテントサイトは300張、約3,000人が滞在していました。この時点で数万人が住む場所を失っているわけです。今回は、一番リクエストの多かった子ども用おむつ、生理用品、下着を46万円分購入し、避難所に届けました。
私たちは大きな団体ではありません。
できることは限られています。
でも、私は知っています。
小さいからこそできる支援があることを。
小さい私たちにしか聴こえない声があることを。
隙間を埋めるように、繋げるように。
あらためまして、トルコ緊急支援にご協力いただけますようお願い申し上げます。
銀行からもお振り込みいただけます
※通常のサポーター支援と区別するため、
お名前の前に"トルコ”と付けてください。
例) トルコヤマダタロウ
三井住友銀行
横浜駅前支店(店番547)
普通 8617216
一般社団法人ピースセルプロジェクト